前回の記事「なんで僕に聞くんだろう。」と同じ著者である幡野広志さんの本を読みました。
あまり調べていませんが、こちらは前回の書籍の前に出版したものだと思います。
「なんで僕に聞くんだろう。」の前章としての内容であり、
幡野広志さんが闘病生活となってから、新たなスタート切り、様々な方との対話から「人」の感情・心理を読み解く、考えていく、まるでドキュメンタリーを読んでいるかのような内容です。
あっという間に読み終わってしまいましたが、写真家でありながら、あれほどまで「人」の感情に敏感であるその片鱗を見たような気分です。
本書は、対話をした経験を綴っている内容ですが、「自分らしさ」「自己の自由」というテーマが一貫しているように感じます。特に、家族という単位に対して、アメリカ航空宇宙局NASAを例にしつつ、夫婦という単位が重要で両親という単位はその次という話が出てきますが、これはなかなか新鮮に感じました。
日本人は、両親という存在が個人の中でも大きなウエイトを占めてますよね。
日本史の専門ではないですが、日本は両親を家族の最も近しい単位として考えることが一般的な気がします。逆に言えば、本書によって、人の問題や課題は「親子関係」に起因するものが多いのだということを明らかにしているようです。
これは一つの研究的なテーマでもあり、人の成長というものに多種多様な価値観が影響するとするならば、その本質でもあるかのようです。
生きるとは、ありたい自分を選ぶこと
本書を通じて、生きるとは何か、自由とは何か、家族とは何か、価値観とは何か等、人の考え方や関係性のを見つめなおし、本当にありたい自分を考えるきっかけを与えられました。
人間関係はどんな環境でも課題になるものです。本書は、その課題にぶつかった時、私が感じるであろう感覚を、言い換えれば選択肢を増やしてくれました。
見つけた方は、ぜひ一読してみて欲しいです。